委員(作家)

C.W.ニコル

プロフィール

1940年生まれ。イギリス・南ウェールズ出身。作家。(財)C.W.ニコルアルファンの森財団理事長。
カナダ水産調査局北極生物研究所の技官・環境局の環境問題緊急対策官やエチオピアのシミエン山岳国立公園の公園長など世界各地で環境保護活動を行い、1980年から長野県在住。95年、日本国籍を取得。84年から森の再生活動を実践するため、荒れ果てた里山を購入、「アファンの森」と名づける。2002年、この森での活動や調査などをより公益的に、全国展開をするため財団法人を設立。2005年、英国エリザベス女王より名誉大英勲章を賜わる。著書に「誇り高き日本人でいたい」「マザーツリー」などがある。

第12期 講評

第一期から選考委員を務めているので、国や地域の状況が少しずつ変わっているのが分かります。最も顕著の例は東ティモールです。戦争をしていましたから初期の絵は銃を持っている絵などもありました。今はとても平和なのだと感じますね。また、経済的にはまだそれほど豊かじゃない国ほど、子どもたちは楽しそうに生きているようにも感じます。家族を、友だちを大事にし、自然と遊びながら、共に暮らす人びとを助けている。自然と遊ぶことは子どもたちにとって本当に大切なことです。私は来日して54年になりますが、50年前の日本の子どもは今の子どもとずいぶん違います。同じようなことは、他のアジアの国々や地域でも見てとれます。いわゆる先進国に仲間入りした国や地域ですが、道具とかテレビなど自然以外のモノが描かれる割合が多くなっています。

今、Nature Deficiency syndrome(自然欠乏症候群)が先進国の子どもたちに増えていますが、これは非常に心配なことです。幼い頃に自然に触れずに育つと、五感を使わないまま成長してしまいます。子どもの脳はまだできていません。インターネットやゲームばかりをしていると、手元だけで遠くを見ませんから非常にバランスが悪いんですね。自然と遊ぶ子どもたちの絵が増えてほしいと思っています。

印象に残った国:東ティモール、モンゴル