グランプリ受賞者

第16期(2024-2025)
マレーシア
おなまえ アデラ ラウ イージア さん
年齢 12歳
  • 親愛(しんあい)なる日記(にっき)さん、今日(きょう)は恐(おそ)ろしい日(ひ)でした。算数(さんすう)のテストがあったのです。そしてまた失敗(しっぱい)してしまいました。お母(かあ)さんは私(わたし)の第(だい)1テストが50%だったのを見(み)て、すでに激怒(げきど)していました。そして今回(こんかい)は合格(ごうかく)すらできなかったのです。一番(いちばん)簡単(かんたん)な問題(もんだい)を、まるでやり方(かた)がわからないかのように間違(まちが)えてしまいました。最悪(さいあく)です。お母(かあ)さんがどう反応(はんのう)するか想像(そうぞう)がつきます。普段(ふだん)は決(けっ)してしないようなこと、たとえば叫(さけ)んだり、部屋(へや)のあちこちに物(もの)を投(な)げたりするようになるのです。でも、家(いえ)で考(かんが)えると簡単(かんたん)なのにテストの時(とき)は難(むずか)しくなってしまう、理由(りゆう)がわかりません。何(なに)か感覚(かんかく)が違(ちが)うのです。

  • 終業(しゅうぎょう)のベルが鳴(な)りました。終業(しゅうぎょう)時刻(じこく)が近(ちか)づくにつれ、私(わたし)の心臓(しんぞう)の鼓動(こどう)は速(はや)くなります。教室(きょうしつ)から廊下(ろうか)に出(で)ると、テストについての会話(かいわ)が聞(き)こえてきました。親友(しんゆう)を探(さが)しながら歩(ある)いていると、彼女(かのじょ)はとてもうれしそうです。私(わたし)は彼女(かのじょ)に近(ちか)づき、「テストはどれくらい取(と)れたの?」とたずねました。すると彼女(かのじょ)はクスクスと笑(わら)い始(はじ)め、「98%」と答(こた)えました。私(わたし)は自分(じぶん)のテストの出来(でき)を見(み)ると、とてもショックで、こんなに高得点(こうとくてん)を取(と)る人(ひと)がいるとは受(う)けいれられませんでした。70%しかとれなかったと泣(な)いている人(ひと)も見(み)ました。私(わたし)の心(こころ)の中(なか)で恐怖(きょうふ)はどんどん大(おお)きくなりました。

  • 学校(がっこう)が終(お)わりました。地元(じもと)のおかしを買(か)う生徒(せいと)や、自分(じぶん)のすばらしい成績(せいせき)を親(おや)に話(はな)す生(せい)徒(と)がいる中(なか)、お母(かあ)さんからの説(せっ)教(きょう)を覚悟(かくご)しながらゆっくりと階段(かいだん)を下(お)りていくと、そこには私(わたし)を待(ま)っているお母(かあ)さんがいました。お母(かあ)さんは車(くるま)の中(なか)では何(なに)も聞(き)きませんでしたが、家(いえ)に帰(かえ)ると空気(くうき)が張(は)りつめます。お母(かあ)さんは私(わたし)のテストの点数(てんすう)を聞(き)き、私(わたし)は答(こた)えました。私(わたし)が失敗(しっぱい)したことを知(し)らされると、お母(かあ)さんは言葉(ことば)や物(もの)を投(な)げはじめました。予想通(よそうどお)り、それから数時間(すうじかん)、お母(かあ)さんは私(わたし)を無視(むし)していましたが、お母(かあ)さんは突然(とつぜん)「ごめんね」と私(わたし)に言(い)いました。やっぱり良(よ)いお母(かあ)さんです。