フィリピンでは、フローレス・デ・マヨ(聖母マリアに花を捧げるキリスト教の祭り)を祝って、「サガラ」と呼ばれる女王様とお姫様の行進パレードがあります。その祭りの時、何人かの少女たちは、聖母マリアのために美しい花のついたガウンを着ます。私はお兄さんといっしょに参加したことがありますが、それはとてもすばらしい経験でした。今年は新型コロナウイルスの影響で、パレードも祭りも色いろな制限がかかり、いつもとは違った雰囲気になりました。それでも、私たちの地元では、みんなが安全に参加できるように配慮しながら、自分たちの家の中で祭りを祝いました。この時行なわれたイベントのひとつは、かわいい女の子たちによるオンラインのサンタクルーサン(宗教的な儀式としての行進)でした。
私は、近くの州に住んでいるおじいちゃんの家に遊びにいくのをいつも楽しみにしています。なぜなら、家族の集まりが大好きだからです。みんなでいっしょに行く日帰り旅行です。たくさんのおいしいご飯と楽しい会話、そして何よりまた、いとこたちといっしょに遊べます。やったー!すばらしい日になりそうです!おじいちゃんの家の裏庭は湖に面していて、たくさんの木ぎがあり、鳥がいます。貝がらや卵、果物がとれます。いつもおじいちゃんが用意してくれるメイン料理は、網焼きにしたサバヒー(白身魚)です。帰る前には、夕焼けをながめます。大好きな家族といっしょに見る夕焼けは特別です。
私は、地元の守護聖人、サンタ・マルタ・デ・パテロスの像の下に、なぜクロコダイルがいるのか興味を持ちました。言い伝えでは、彼女は大きいクロコダイルからパテロスの生活を守っていたのだそうです。地元では、彼女の勇かんさをたたえる祭りがありますが、今は新型コロナウイルスのせいで、チャンゲ(バザー)とアチーアチハン(キリスト教の祭りで、パレードが行なわれる)、アヒルの卵の祭り、パゴダの祭典(河川パレード)は中止になってしまいました。お母さんの親せきはサンタ・マルタの信者で、ファンダンゴを踊ったり、家族のためにごちそうを用意したりして祝います。私は、バロット(アヒルの有精卵のゆで卵)やペノイ(アヒルの無精卵のゆで卵)、アヒルの卵を塩漬けしたもの、揚げたアヒル、ビビンカ(米粉で作るフィリピンのケーキ)、イヌチャク(フィリピンのおもち)といったパテロスのお祝いの食事が大好きです。
隔離期間中に唯一良かったことは、近所の人たちと共同で家庭菜園を始めたことです。小さな街中に少しずつ緑が増えていくのは、とてもうれしいことです。屋上の小さな家庭菜園の野菜は、食べられるまでに成長しました。加えて、この家庭菜園を始めてから、今まで見られなかったきれいなチョウや虫たちを見かけるようになりました。これからもこの小さな美しい昆虫たちと植物たちが共存し、きれいな空気が続くよう願っています。
今年の10月、「世界教師デー」を記念して、すばらしい先生たちに敬意を表す式典が、オンラインで行なわれました。私は、優秀者のひとりとしてここに参加できたことを光栄に思っています。私にとって先生たちは真のヒーローです。この新型コロナウイルスの影響が続く現在も、必死にがんばっているからです。彼らはオンライン授業にも挑戦し、とても熱心に教えてくれています。この式典で私は、いつも生徒たちへ愛情をもって熱心に教えてくれる先生たちへ、感謝と敬意の気持ちを込めてピアノを弾き、「ファイトソング」という歌を歌いました。私は、大切な人たちへ向けて歌うことが大好きです。